NIS-ECOの竹歯ブラシ: 環境配慮型ホテルアメニティへの一歩

ニセコの地元住民が取り組む、サステナビリティ・プロジェクト “NIS-ECO “は、今後、宿泊施設へ竹製歯ブラシの販売を開始する。プラスチックごみの削減はもちろん、使い捨てアメニティを取り巻く習慣の転換を目指した取り組みだ。

この竹歯ブラシは、柄の部分が竹製でブラシ部分がナイロン製。従来のプラスチック製歯ブラシに比べてプラスチック使用量を約97%削減しているため、プラスチックごみの大幅な削減が期待できる。

価格は税抜き120円(試用期間中は80円)、同団体が一括発注することで、ニセコエリアの宿泊施設が少ない量でも低価格で購入できることを目指した。利益はすべて環境保護の取り組みに使われる。

このプロジェクトは、宿泊施設が提供するアメニティ用の歯ブラシを、竹製にすることでプラスチックゴミの削減を目指しているが、最も重要なのは、使い捨てアメニティを、長く使い続けてもらうことと考えている。

このプロジェクトの代表でありNPO法人ニセコ未来サポート隊理事長の高井裕子氏は、この竹製歯ブラシは、従来のプラスチック製歯ブラシとは異なり、使い心地が良く、見た目も美しいため、使い続けてもらいやすいと説明する。

「本当に有害なのは使い捨ての習慣だと思うので、1度使っただけで捨てられてしまうようなものは作りたくなかった」と高井さん。

また、竹製の歯ブラシは従来の使い捨て歯ブラシよりも何倍も高いため、無料のアメニティとしてではなく、オプションとして販売することを提案している。

「そもそも無料のアメニティは、宿泊施設が必ずしも提供しなくても良いものとなってほしい。すべての人に無料で提供するのではなく、忘れた人がオプションとして購入できるように検討してみては」と問いかける。

また、「この竹製歯ブラシを使うことは、コスト削減だけでなく、環境のためであることがお客様にも伝わりやすいので、このような取り組みを始めるのに良いきっかけになる。」と語った。

現在、5つのホテルがこの歯ブラシの購入を検討しており、VIP用のアメニティとして提供するか、宿泊客に販売することを予定している。

NIS-ECOは、ニセコを拠点とするNPOが運営するプロジェクトで、環境に対する意識の向上と活動の促進を目的としている。

その取り組みのひとつとして、10月に子どもたちを対象にニセコの森について学ぶツアーを開催した。
これは、寄付金付き商品の販売で集めた資金で賄われたもので、売上の一部はこうしたプロジェクトに充てられる。

Article Source: Powderlife