夏のよく晴れた日に聴くジャズの生演奏ほど、夏休み気分を盛り上げてくれるものはない。先週末、日本全国から名高いジャズミュージシャンがニセコに集結し、忘れられない音楽祭が開催された。 受賞歴のあるホテル「雪ニセコ」の美しい中庭で開催されたこの音楽祭には、1,000人近い観客が集まった。クラシックからコンテンポラリーまで、このジャンルの全領域を披露した8組の有名ジャズグループによる素晴らしいラインナップに、ゲストは魅了された。羊蹄山の素晴らしいパノラマと太陽が暖かな輝きを放つ中、フェスティバルはお盆のホリデーシーズンの幕開けを華々しく飾った。
このイベントは、同フェスティバルの代表を務める白木茂氏と、地域の主要な人々によって共同開催された。 音楽界のアイコン的存在であるケイコ・リー、塩谷哲、八神純子がヘッドライナーを務め、広瀬未来クインテット、江藤良人グループ、大口純一郎トリオ、山田丈造グループなど30人以上の才能あるミュージシャンが参加した。白木のキュレーションによる素晴らしいミュージシャンの集まりであり、彼のカルテットによる滑らかで洗練されたジャズ・クラシックのセットでフェスティバルの2日目の幕開けを飾った。 また、マウントようていジュニアジャズスクールの若手ミュージシャンが参加したことも、このフェスティバルに新鮮で刺激的な要素を加え、若手演奏家がベテラン演奏家と肩を並べる機会となった。
北海道の豊かなジャズの伝統は、3人のプロのミュージシャンがこのフェスティバルのために故郷に戻ったということにも現れている。 初日は、山田丈造グループが観客を魅了した。札幌出身の彼は、札幌ジュニア・ジャズ・オーケストラで音楽の道を歩み始めた。作曲家、編曲家、演奏家としての才能を発揮し、トロント・ジャズ・フェスティバルやフジロック・フェスティバルで高い評価を得て、世界各地で演奏している。
広瀬未来クインテットによる情熱的な演奏の後、有名ピアニスト塩谷 哲と八神純子による貴重なコラボレーションで初日は幕を閉じた。シティ・ポップのパイオニアである八神純子は、「Purple Town」などのヒット曲に加え、ジャズの名曲「Summertime」や「Mas Que Nada」を、彼女の真似のできないスタイルと華麗さで披露し、観客を虜にした。約6分間の「New York State of Mind」の演奏は人々を魅了し、大きな拍手が中庭全体に響き渡った。2日目も、ベテランのピアニスト、大口純一郎とドラムの巨匠、江藤良人による個性的なパフォーマンスで音楽の魔法をかけた。フェスティバルの最後を飾ったのは、パワフルなボーカルとカリスマ的なステージングが印象的なケイコ・リーの圧巻のパフォーマンスだった。彼女の包み込むような美しいハスキーボイスは、「Imagine」や「We Will Rock You」といったジャズのスタンダードナンバーに加え、「Yes Sir, That’s My Baby」などを彼女独自のアレンジで歌い上げた。
今年のイベントは主にホテル宿泊者向けであったが、地元の人々にも開放され、オンライン登録で無料チケットを入手することができた。来年のイベント計画はすでに進行中で、今回のイベントのスポンサーであり、雪ニセコの設立者であるSC Global Developmentsのサイモン・チョン会長は、今回のイベントについて、「来年はさらに大きなイベントにし、ジャズフェスティバルをニセコの夏の一大アトラクションにしたい」とビジョンを語った。
ニセコジャズフェスティバルは、ジャズ愛好家 から気軽にジャズを聴く人まで、誰もが楽しめるイベントとなった。地元企業や地域の継続的な支援により、ニセコの夏の風物詩となることが期待される。来年のフェスティバルのラインナップにもぜひご注目ください。 それではまた来年!